VOL,33 腸内環境の大切さ 続き
VOL,33
前回の続きで、
ちょっと長いので、一気読みよりちょこよこ読んだ方がいいかもしれないです
(@ ̄Д ̄@;)www
◆ 腸は人の体で最大の免疫器官
腸は人の生命維持にかかわる最も大切な器官で、腸の粘膜の表面積は実に全身の皮膚のおよそ200倍ともいわれています。
腸は飲食物に含まれる栄養分を吸収する一方で細菌やウイルスはその感染を防ぐため吸収せず便として体外に排出しなければなりません。
従って血液中を流れるリンパ球といわれる免疫細胞の多くが腸に集まっており、それら免疫細胞が腸の粘膜やヒダに集まってバイエル版と言うリンパ組織を形成しています。また、人の体の全免疫システム全体の70%が腸に集中してと言われています。
腸内の免疫の主な働き
① 腸内に入ってきた物を免疫細胞が認識
② 免疫細胞が腸内に入ってきたものを無害か有害か判別する
③ 無害なものは受け入れ、有害の物は免疫細胞が攻撃する
腸内細菌3種類
なぜ腸管にこれほど多くの免疫システムが集まるのでしょうか?
日々、口に入れられる飲食物にも必ず多くの細菌やウイルスなどが含まれています。
それらの有害物質は腸の粘膜から最も侵入しやすいとされています。
また、正常な人でも毎日3,000~4,000個発生すると言われているがん細胞が生じる場所もほとんどが腸内の粘膜からといわれています。
そのような病原菌や有害菌などの外敵を素早く感知し、攻撃し、排除するため、免疫細胞が24時間365日、常に腸を守り続けなければなりません。
つまり腸が人の体で最大の免疫器官である理由がここにあるわけです。そしてこの腸内の免疫と腸内細菌は密接な関係をもっています。
◆ 腸内細菌って?
人の腸の中には、約500~1000種類、500~1000兆個の細菌が住み着いています。
(ちなみに、大腸に住んでいる腸内細菌の重さはざっと1,0~1,5kgもあるのです。)
その細菌は「腸内細菌」といわれるています。
腸内細菌の種類は、乳酸菌を代表とする善玉菌と有害菌である悪玉菌が存在しますが、さらに詳しく分けると、腸内の環境状態によって「善玉菌」にも「悪玉菌」にもなったりする「日和見菌」という3種類に分類できます。
健康な人の腸内環境は善玉菌と悪玉菌それぞれが上手く保たれています。小腸から大腸にかけては、これらの腸内細菌がびっしり存在し、まるで草むら(フローラ)のようであることから、腸内フローラとも呼ばれています。腸内フローラのなかの細菌は、さまざまな働きで、人の健康に多大な影響を与えているのです。
・善玉菌
腸内を酸性にし、病原菌をやっつけてくれたり、免疫力を高めてくれます。
食べ物の消化・吸収を促進し、ビタミン合成、腸管運動を促進などの働きをします。
(乳酸菌、ビフィズス菌など。)
・悪玉菌
腸内をアルカリ性にし、腸内を腐敗したり、発がん物資や毒素のある有害物質を作り出します。糞便・ガスの形成はもちろん体の抵抗力を弱め、下痢や便秘を引き起こします。
(ウェルシュ菌、ブドウ球菌、大腸菌、バクテロイデスなど。)
・日和見菌
食べ物や体調によって善玉・悪玉どちらにも傾きます。
例えば、バイテロイデスという菌は、ビタミンを合成したり、病原菌感染を防ぐという有用な働きを持つ反面、腸内の腐敗、発ガン物質の生産、腹部を膨張させるといった悪さもします。
◆ 腸内細菌の主な役割
・有害なものが腸に感染するのを防ぐ
腸内に住み着いて壁面を覆うことにより侵入した病原菌や有害菌の増殖を防ぎ、感染から私たちを守っています。
・免疫の働きを活性化させる
腸の免疫の仕組みを刺激して免疫の働きを活性化する。
・消化を促進させる
消化を助ける酵素を分泌して腸の働きを活発にし、消化を促進する
また、コレステロールや中性脂肪などの脂質の消化、吸収をコントロールしたり、余分な脂質の排泄を促進する
これら非常に大切な腸内細菌ですが、常に一定の状態ではなく、様々な要因で変動します。
健康な状態では、善玉菌が増え、悪玉菌が減り、悪くなると勢力はその逆になります。
では、悪玉菌優勢になるとなぜ人体に悪い影響を与えるのでしょうか?
日本人の腸はもともと「低脂肪・
高繊維」の食事に適応してきたのですが、近年急速に「高脂肪・低繊維」の食事へと変化しており、加工食品やインスタント食品など栄養バランスの悪い食事も多く摂取するようになってきました。
このように腸に入ってくるものの量・質・内容の変化により、腸内細菌のバランスに乱れが腸の免疫の乱れの大きな原因となります。
また、老化、ストレス、睡眠不足、過労、抗生物質の服用等などで腸はダメージが溜まり、結果として善玉菌が減り、悪玉菌が増えるといった悪循環に陥ります。
特にストレスは腸の免疫の乱れの大敵で、腸内細菌のバランスが崩れやすくなります。
そして、腸内の免疫細胞が有害物質やウイルスなどを感知できなくなり、外敵が有害なのか無害なのかの仕組みにエラーが発生したり、逆に無害なものまで攻撃してしまうという異常などが発生したりすることで免疫力は弱っていきます。
腸内免疫が乱れると次のような症状が起こりやすくなります。
・下痢
有害物質の侵入に対し排除しようとする免疫反応で、通常は一時的なものですが、免疫の仕組みの異常が原因となって下痢が続くことがあります。悪玉菌が多くなることで腸内バランスが崩れ、腸のぜん動運動が乱れて起こるのです。
・潰瘍性大腸炎
腸の粘膜の機能に異常が生じて、大腸の粘膜に潰瘍やびらん(ただれ)ができる病気です。原因として、これまでは細菌やウイルスの感染、アレルギーやストレス心理的な原因、体質などが考えられてきましたが、最近では、免疫異常が関係していることがわかってきました。
・食物アレルギー
本来有害ではないはずの食べ物を、腸が有害だと判断するようになると、同じ食べ物が腸に入るたびに免疫の仕組みが過剰に働きます。
このアレルギー反応は、腸内細菌のバランスが免疫細胞に影響して起こるとされています。また、遺伝子組み換えや農薬、抗生物質使用による食品成分の変化もアレルギー反応を起こしやすくする原因のひとつとされています。
・大腸がん
腸内細菌が産生する有害な物質による粘膜への刺激が、がんを発生させることがあります。
大腸がんの原因で一番多いと指摘されているのが食生活で、特に食物繊維不足による便秘が上げられます。なぜなら、便が長い時間腸内に留まることは腸内の腐敗を生みやすく、結果、大腸に負担がかかり、腸内環境も悪化をもたらします。実際に日本の女性のがん死亡の1位が胃がんを抜いて大腸がんになったことも注意すべき点です。
◆ 腸が元気であれば体も元気に
腸内細菌は腸内の免疫に非常に大きな役割を果たしており、体に良いものと悪いものを区別し、有害なものは排除するといった仕組みは腸内の細菌によって調整されているといわれています。
つまり腸内細菌のバランスが保たれることによって免疫の仕組みが正常に働くのです。
逆に細菌の中の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ、悪玉菌が増えると、免疫機能が低下して病魔に侵されやすくなるわけです。
理想的な腸内環境は、乳酸菌などの善玉菌がおよそ90%、大腸菌などの悪玉菌が10%というバランスだと言われています。
従って、腸内細菌を健常な状態に維持することは、健康を維持していくうえでも、病気の予防や老化防止などに役立つで上でも大変重要な問題です。
その為には善玉菌をできるだけ多くし、日々、腸内細菌のバランスを整えてあげる必要があるのです。
「腸内細菌」が病気になると、私達も病気になるのです。
◆ 人間と腸内細菌の関係
森林には多くの小鳥や小動物が棲んでいます。
これらの生き物たちは木を棲家としたり、木の実をえさとしたりして生きています。
一方、樹木の側からすると、それらの動物たちのおかげで害虫から守られていたり、種を遠くまで運んでもらったりしているわけで、お互いに助け合って生きています。
突然なにを言い出すんだ( ̄□ ̄;)!!?
そう思った方もいるかと思いますが、
私達の体の中にも、この森林と動物の関係のような自然が存在しています。
森林にあたるのが私達の「体」で、小動物にあたるのが 「腸内細菌」です。
森林が自然の中でバランスよく存在している間は、その中で生活している動物達も健やかに生活できますが、天変地異などで森林が壊れると、動物達も死んでしまいます。
また、どんなに気候がよくても、樹木に害を与えるような虫や動物が異常に増えると、森林は枯れてしまいます。
私達の「体」と「腸内細菌」の関係もまさにその通りです。
私達の「体」が「健康」であれば、腸内細菌も「正常」であり、体調が急変すると、腸内細菌も異常をきたし、そのことによって悪い菌が腸内で増えれば「体」は「病気」になってしまうのです。
このように「体」と「腸内細菌」は密接に関わっており、健康には欠かせない存在なのです。
今日からでも腸内環境にもっと関心を持ち、食生活や体のことをよく考えてあげましょう
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